スカパーJSATは放送サービス「スカパー！」の顧客管理システムで障害が発生していることを発表した。2014年6月25日からシステムを停止しており、27日夕方時点で復旧していない（画面）。
現在、電話や公式Webサイトを含むすべての窓口において、スカパー！の新規加入・解約・変更などの手続きができない状態になっている。受付再開は電話が29日10時、Webサイトが30日9時を予定している。すでに契約中の放送サービスには影響がない。
システム障害の過程で、個人情報が漏洩した可能性があることも発表した。スカパー！に加入中の契約者が、公式Webサイト「Myスカパー」で手続きを行った際に、自分のメールアドレスではなく、別の契約者のメールアドレスが表示された可能性がある事象を27件確認したという。このうち2件で「氏名」「ICカード番号」「視聴契約情報」を第三者に閲覧された可能性がある。スカパーJSATは該当する契約者に個別に説明した。
同社の説明によれば、6月16日から21日にかけて「システムメンテナンス」を実施し、顧客管理システムをリプレースした。新システム稼働後に新システムで顧客データを正しく処理できない不具合が発生したことが判明し、25日にシステムを停止した。27日時点では、不具合を修正する作業を進めている。
システム障害によって、平常は1日当たり約1万件ある事務手続きを処理できない影響が出ている。スカパーJSATでは、契約の区切りに当たる月末にかけて手続き件数が増える傾向がある。同社はすでに「6月末日での解約を希望する顧客に対しては、7月に入ってからの申し出た場合でも、6月末の解約として扱う。7月分の請求金額については後日調整する」と告知している。
ただし、解約以外に「チャンネル追加」などの手続きでも月末が区切りになるため、システム復旧後に申し出が集中する可能性がある。スカパーJSAT広報・IR部は「手続き再開に当たっては万全を期すが、システム停止中に滞留している手続きのために電話窓口が混み合うかもしれない。ご迷惑をおかけして申し訳ない」としている。
