図1●アクトビラ4K VODの概要
図1●アクトビラ4K VODの概要
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図2●マンションアクトビラのトップ画面イメージ
図2●マンションアクトビラのトップ画面イメージ
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図3●コンシェルジュサービスの機能例
図3●コンシェルジュサービスの機能例
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図4●くらし支援サービスの例
図4●くらし支援サービスの例
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図5●アクトビラ対応機器の普及状況
図5●アクトビラ対応機器の普及状況
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図6●2013年度の実績
図6●2013年度の実績
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図7●2014年度の主要な取り組み
図7●2014年度の主要な取り組み
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 アクトビラは事業方針説明会を2014年6月25日に開催した。この中で、「4K-VOD」「マンションアクトビラ」といった取り組みを進めることを発表した。

 4K-VODは、テレビ・メーカーなどと一緒に策定を進める「アクトビラ 4K VOD配信サービス」の技術仕様に基づき、2014年12月に市販の4Kテレビに4Kストリーミングの商用配信サービス開始を予定する。加えて、4Kダウンロードの商用配信サービスができるように準備を進める(図1)。

 アクトビラの4K VODサービスは、ISPフリーなサービスとして提供する。バリアブルでかつアダプティブな可変ビットレート配信を予定する。例えば、推奨回線速度40Mbps以上の場合に、エンコードレートが約30MbpsのVBR(~40Mbps程度)、推奨回線速度25Mbps以上の場合に、エンコードレート約15Mbps(~30Mbps)程度のストリーミング配信を予定する。VBRにおける符号化速度の上限値などはメーカーなどと協議中で、カッコ内の数字は目安である。さらに、回線速度が低い場合はダウンロード配信といった展開を考えている。アダプティブ配信に向けて、MPEG-DASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)を採用する。

 B2C向けに提供する4K VODサービスに先立ち、2014年9月からはB2B向けサービスを開始する予定。

 マンションアクトビラは、市販のアクトビラ対応端末を使ったマンション、アパートなど集合住宅向けコンシェルジュ・サービスプラットフォームで、2014年6月から不動産管理会社へ販売開始した(図2、図3)。入居者はインターネットに接続したアクトビラ対応のTV、BDレコーダーの「マンションアクトビラ」専用画面から「VODサービス」に加えて、共用施設の予約・確認などの「マンションサービス」、クリーニングや宅配などの「くらし支援サービス」の利用がリモコンで可能となる(図4)。

 また、不動産管理会社からのお知らせを音声でも受け取ることができる「ボイスメッセージ機能」、離れて暮らす家族に操作履歴をお伝えする「ご機嫌伺い機能」、不動産管理会社からの「アンケート機能」など、コミュニケーション機能も用意する。

 なお、このプラットフォームは、既に業界最大手の大京アステージが秋からのサービスインに向けて導入を決定しているという。

 この日の説明会では、2014年6月1日時点のアクトラビ端末の累積販売台数が4960万台、累計接続台数が552万台であることが報告された(図5)。マルチスクリーンの対応を進めており、7月からはパソコン視聴も可能になる。

 事業としては2013年度は、3年連続の増収増益、2年連続の黒字を達成したことを報告した。VODの売り上げについては、2013年度は2010年度の2.25倍の規模に成長したという(図6)。また、SVOD(Subscription Video on Demand:定額制VOD)比率が2010年度の15%から2013年度には57%に増加、安定した収入の確保につながっているという。ケーブルアクトビラについては、6月までに既に40ケーブルテレビ局で採用が決まっていることが報告された。

 2014年の新たな取り組みについては、マンションアクトビラや4K VODなどのほか、「ビジネスマン向けVOD」や「特定法人向けVOD」など対象をターゲティングしたVODサービスの展開などを挙げた(図7)。

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[「マンションアクトビラ」発表資料へ]