米Oracleは現地時間2014年6月23日、ホテルや小売り販売など接客サービス業向けの業務管理システムを手がける米MICROS Systemsを、約53億ドルで買収することで両社が最終合意に達したと発表した。2014年後半に手続きを完了する見込み。

 Oracleは、MICROSの株式1株につき68.00ドルを支払う条件で、株式公開買い付け(TOB)を実施する。

 MICROSは1977年に設立され、現在6600人の従業員を抱える。ホテルや飲食店、販売店向けに、ソフトウエアとハードウエア、関連サービスを組み合わせ、事業改革や顧客満足度向上を支援するソリューションを提供している。同社のシステムは、180カ国の33万カ所に導入されているという。

 OracleはMICROSの接客サービス業に特化したアプリケーションを、自社のビジネスアプリケーション、技術、クラウドサービスに統合し、各業界向け製品の拡充を図る。

 OracleのSafra Catz社長兼最高財務責任者(CFO)は、「MICROS買収の効果はすぐに非GAAP(米国会計原則)ベースの利益に反映され、徐々に拡大するだろう」と述べた。

 MICROS買収が成立した場合、Oracleにとって2010年に74億ドルを投じた米Sun Microsystems買収に次ぐ規模だと、米Wall Street Journalは伝えている。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]