ナクソス・ジャパンは2014年6月23日、TBSが運営してきたクラシック専門のインターネットラジオ局「OTTAVA」の商標・ドメインを譲り受け、今後同社が中心となってOTTAVAの運営会社を設立、サービスを継続していくことになったと発表した。

 OTTAVAは、2007年4月にTBSがデジタルラジオの実用化試験放送のチャンネルとして開局した。同時に、インターネットでのストリーミング配信をスタートさせた。パソコンやスマートフォンを通じて、約20万人のリスナーが聴取していたという。しかし、昨年TBSは、デジタルラジオへの不参入を決定した。合わせて、これまで取り組んできたデジタルラジオの実現に向けた施策を一旦見直すこととし、2014年4月1日には、OTTAVAを6月末で休止すると発表していた。

 これに対して、休止発表後、多くのリスナーやクラシック業界から継続を望む声が上がっていたという。そうしたリスナーの声やプレゼンター(出演者)の想いが、OTTAVAの音源調達先である同社にも届き、同じクラシック音楽を生業としている者として、OTTAVAの継続を支援することを決めたと経緯を説明する。TBSも、リスナーの保護につながることから同社からの提案を高く評価し、スムースな商標・ドメインの譲渡に至ったという。 

 7月1日からは、ナクソス・ジャパンがOTTAVAのホームページをそのまま引き継ぎ、OTTAVAプレゼンター陣と共に24時間のストリーミング配信を継続させる。その後、OTTAVAが提案しているクラシック音楽の世界をマネタイズできる複数の事業者とOTTAVAの運営会社を設立する。10月には、新番組を編成し、ホームページ内でのコンテンツ販売、有料配信などを開始し、新しいOTTAVAとしての本格的なサービスインを予定する。

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