写真●SUSE Managerの画面
写真●SUSE Managerの画面
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 ノベルは2014年6月23日、複数のLinuxディストリビューション(SUSE Linux EnterpriseやRed Hat Enterprise Linuxなど)を一元管理できるLinux管理ソフトの新版「SUSE Manager 2.1」(写真)を発表、同日提供を開始した。市場推定価格は年額60万円から。

 SUSE Managerは、Linux向けのシステム管理ソフトである。オープンソース(OSS)のSpacewalk 2.1をベースとする。インストールされているソフトのバージョンや設定、ハードウエア構成などのインベントリー情報を一元管理し、ソフトのアップデート作業や新規サーバーの導入セットアップ作業などを簡素化する。Red Hat Enterprise LinuxやSUSE Linux Enterpriseなどの複数のLinuxディストリビューションが混在した環境を一元的に管理できる。

 新版では、システムがセキュリティを保って健全に稼働していることを担保するための仕組みを強化した。例えば、インストールされているソフトウエアパッケージにロックをかけて、新しいパッケージや古いパッケージによる上書きを禁止できるようにした。また、Linuxシステムの構成と脆弱性を監査/診断する仕組みであるOpenSCAPを実装した。さらに、脆弱性情報データベースであるCVE(Common Vulnerability and Exposures)の参照機能を付けた。

 新版ではこのほか、運用を容易にする機能群を強化した。例えば、SUSE Manager自身のセットアップウィザードを改善し、より簡単/迅速にインストールできるようにした。また、Web画面を改善し、モバイル端末などの小型画面でも閲覧しやすくなった。関連する管理アクションをグループ化してワンステップで実行できるようにしたほか、IPMI(Intelligent Platform Management Interface)を介してシステムの電源オン/オフおよび再起動も可能にした。