全世界で稼働中のスーパーコンピュータの演算性能を集計するTOP500プロジェクトは2014年6月23日、ドイツ・ライプツィヒで開催中のHPC国際会議「ISC’14」で最新のランキングを発表した。Xeon Phiを搭載する中国国防科学技術大学(NUDT)の「天河2号」が前回、前々回に引き続き首位を守った(写真1)。実行性能は33.86ペタFLOPSで、1年前と同等である。
トップ10の顔ぶれは、2013年11月時点のリストとほとんど変化がなかった(写真2)。2位は17.59ペタFLOPSの米オークリッジ国立研究所「Titan」、3位は17.17ペタFLOPSの米ローレンスリバモア国立研究所「Sequoia」、4位は10.51ペタFLOPSの理研「京」である。唯一の新顔は、3.14ペタFLOPSのCray XC30で10位に入った米政府機関のスパコンである。機関名は明らかにしていない。
トップ勢では大きな変更はなかったものの、トップ500全体で見れば中国勢の台頭が際立つ(写真3、写真4)。今回、TOP500に入った中国のスパコンの数は76で、2013年11月時点の63よりも2割増えた。米国のスパコンは233で引き続き首位だが、2013年11月の265と比べ1割以上減った。日本でTOP500に入ったスパコンの数は30で、前回の28より微増となった。