写真●momentum Probe Type-Tの外観
写真●momentum Probe Type-Tの外観
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 テリロジーは2014年6月23日、ネットワークキャプチャー装置のハイエンドモデルで、20Gビット/秒の帯域をパケットを取りこぼさずに記録できるという「momentum Probe Type-T」(写真)を発表、同日販売を開始した。7月1日から出荷する。価格(税別)は2000万円。

 momentum Probeは、ネットワーク上を流れるパケットをキャプチャーし、内蔵ハードディスクにPCAP(Packet Capture)形式ファイルとして記録する装置である。キャプチャー可能な帯域、つまりネットワークインタフェースの種類に応じて、2Gビット/秒(1Gビット/秒×2)から20Gビット/秒(10Gビット/秒×2)まで、全4モデルを用意している。

 従来の最上位モデル「Type-R 10G」は、20Gビット/秒でパケットを取り込むことができるが、キャプチャーしたデータをハードディスクに記録する際に取りこぼすことがあった。つまり、20Gビット/秒の帯域をフルに記録できるハードディスク構成ではなかった。これに対して今回のType-Tは、ハードディスク構成を見直すことで20Gビット/秒の帯域を取りこぼしなく記録できるようにした。

 Type-Tでは、72個のハードディスクでRAID(RAID 5)を組んでいる。24個ごとに(1)「書き込み用」、(2)「読み出し用」、(3)「読み出しおよび削除用」の三つのRAIDグループを組んでおり、これを相互にローテーションする。つまり、書き込み用のディスクを読み出し用にまわし、読み出しと削除が終わったディスクを書き込み用にまわす。一つのディスクに対して書き込みと読み出しが同時に行われない仕組みによって、パケットを取りこぼさずに書き込む。

 キャプチャーデータを記録するディスクの物理容量は、900Gバイト×72個で64.8Tバイト、保存容量は50Tバイト。RAIDカードは三つのRAIDグループを構成するために3枚搭載する。きょう体は4Uラックマウント型で、CPUはXeon E5-2670、メインメモリー容量は128Gバイト。