米Google傘下のNest Labsは現地時間2014年6月20日、家庭用監視カメラの米Dropcamを5億5500万ドルで買収することで両社が合意したと発表した。最終合意に向けて、条件の調整を行っているという。
Dropcamは、Greg Duffy最高経営責任者(CEO)とAamir Virani最高執行責任者(COO)が2009年に共同で設立した。同社のWi-Fi対応ビデオ監視カメラは、パソコンをはじめ、iOSおよびAndroid端末からライブストリーミングで家の様子を遠隔監視し、家に居る人と会話することができる。自動アップデートによる新機能追加や、カメラのオン/オフのスケジュール設定のほか、有料で過去1週間または1カ月の記録をクラウド上に保存することも可能。
Nest創業者でエンジニアリング責任者のMatt Rogers氏は、「Dropcamは人々が気にかけている物と常につながっていられるようにすることを目的に一から会社を作り上げた。そして数年の間に、人々が自宅とやりとりする方法を変える製品を開発した。当然の流れとして、NestとDropcamが見事に一致すると感じた」と述べている。
Nest Labsは、元米Apple幹部が2010年5月に創業し、2014年2月に米Googleに買収された。ダイヤル形状の学習型サーモスタット「Nest Learning Thermostat」や、煙と一酸化炭素を検知する警報器「Protect」などを手がけている(関連記事:Google、元Apple幹部が創業したNest Labsを32億ドルで買収へ)。
Dropcamの製品は当面、ほぼ従来と変わらず実店舗やオンラインで販売する。既存ユーザーは引き続きDropcamアカウントを使用できる。
またNestは、買収成立後に顧客サポートから顧客プライバシーにわたってDropcamをNestに統合する。Rogers氏はNestのプライバシーポリシーが、「顧客の承諾を得ずに、(Googleを含む)誰とも顧客データを共有することはない」としていることを強調した。
[発表資料(Nestのプレスリリース)]
[発表資料(Nestの公式ブログ)]
[発表資料(Dropcamの公式ブログ)]