写真●米Amazon.comの独自スマートフォン「Fire」
写真●米Amazon.comの独自スマートフォン「Fire」
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 米Amazon.comは現地時間2014年6月18日、独自スマートフォン「Fire」を発表した。立体(3D)表示やジェスチャーによる操作を可能にするセンサーシステム「Dynamic Perspective」、実世界のさまざまなものを識別して同社のカタログと連携する「Firefly」などを特徴とする。米AT&Tが独占的に販売する。価格は199ドルから。

 Fireは4.7インチのHDディスプレイ(解像度は1280×720ドット、315 ppi)、動作周波数2.2GHzの米Qualcomm製「Snapdragon」クアッドコアプロセッサ、2Gバイトのメモリーを備える。

 Dynamic Perspectiveは、本体前面に内蔵された4台のカメラと4つの赤外線LEDにより、端末に対するユーザーの顔の位置や角度などを認識する。これにより、端末を傾けてWebページを自動スクロールするなどジェスチャーによる操作が可能。ショッピングサイトで商品をさまざまな角度から確認したり、ビデオゲームのキャラクターの視線で見回すなどの没入的な体験を実現する。

 Fireflyは、看板やポスター、雑誌などに表記されている電話番号や電子メールアドレス、URLなどを読みとり、即座に通話発信、メール送信、Webアクセスといった次の行動に移れる。映画やテレビドラマ、音楽を識別して関連情報を表示したり、該当するコンテンツをすぐにダウンロードまたはストリーミングできる手段を提供する。家庭用品、書籍、DVD、CD、ビデオゲームなどを含め、識別したものが同社ECサイトで扱っている商品であれば、手軽に商品説明の閲覧、「Wish List(ほしい物リスト)」への追加、注文が行える。

 また、Fireで撮った写真は、容量無制限で同社のクラウドストレージサービス「Cloud Drive」に自動アップロードされ、いずれの所有端末からもアクセスできる。

 メインカメラはLEDフラッシュ付きで1300万画素。手ぶれ防止機能、ハイダイナミックレンジ(HDR)機能などを備える。フロントカメラは210万画素。いずれも1080p HDビデオ撮影に対応する。

 LTEネットワークに対応し、IEEE 802.11a/b/g/n/ac、NFC、Bluetooth 3.0などをサポートする。外形寸法は139.2mm×66.5mm×8.9mm、重量は160g。24時間対応の無償サポートにつながる「Mayday」ボタンを備える。

 Fireは、すでに予約の受付を開始しており、7月25日に出荷を開始する。32Gバイトモデルが199ドル、64Gバイトモデルが299ドル(いずれも2年契約を結んだ場合)。また期間限定で、Fire購入者に対して、会員制サービス「Amazon Prime」を12カ月無料にする。

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