写真1●新体制の方針を発表する新会長の荻原紀男氏
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写真2●U-22プログラミング・コンテストのWebサイト
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 コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)は2014年6月11日、2014年度の新役員体制と新たな活動方針を発表した。新会長(代表理事)には、豆蔵ホールディングス代表取締役社長の荻原紀男氏が就任(写真1)。ピー・シー・エー代表取締役社長の水谷学氏が筆頭副会長(代表理事)を務める。そのほか、サイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏、日本事務器代表取締役社長の田中啓一氏、ネクストウェア代表取締役社長の豊田崇克氏、インテリジェントウェイブ代表取締役社長の山本祥之氏の4人が副会長となった。専務理事は同協会の前川徹氏が務める。

 記者会見した荻原会長は、新体制の方針として(1)CSAJのシンクタンク化、(2)グローバル化の推進、(3)ビジネスチャンスの拡大――という3本柱を掲げた。(1)については、政策提言の充実・強化を図るとともに、業種ごとにIT化の進度を調査・研究し、レベルアップさせる。(2)については、「賃金が安いからオフショア化するのではなく、まず人材を育成してその国や地域の仕事を取る」といったグローバル化を進める。また日本のIT技術者が海外でも働けるようにするために、海外進出企業を支援する。(3)については、「東京には仕事があるのに地方にはない、というアンバランスな状況を解消すべく、ビジネスマッチングのサイトを通じて仕事を提供していきたい」などの考えを示した。またベンチャー支援として、「単に資金を提供するだけでなく、会社の作り方や考え方、精神・哲学そのものについても若手経営者を支援し、上場まで持っていけるようにしたい」とした。

 併せて、今年からCSAJが運営を担う「U-22プログラミング・コンテスト」の審査委員と副賞が決まったことも発表した(写真2)。同コンテストは昨年まで「U-20プログラミング・コンテスト」として経済産業省が主催してきたが、今年はサイボウズ、日本マイクロソフト、豆蔵ホールディングスなどCSAJの会員企業を中心とするU-22プログラミング・コンテスト実行委員会が主催する。
 審査委員は、有識者およびスポンサー企業の代表者で構成される。委員長は尚美学園大学教授の小泉力一氏。Rubyアソシエーション理事長のまつもとゆきひろ氏などが有識者として加わるほか、日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏など、スポンサー企業の代表者が加わる。

 副賞は、経済産業大臣賞に5万円(奨学金)、経済産業省商務情報政策局長賞に3万円(奨学金)、CSAJ会長賞に3万円(奨学金)。スポンサー企業7社から、Windows 8.1搭載8インチタブレット、Surface 2 64GB、賞金10万円、図書カード10万円分などが贈られる。

 同コンテストの実行委員長を務める青野氏は、「オリジナリティや芸術性、将来性など、さまざな点が審査の軸に入ってくる。コンテストを通じて“尖ったプログラマ”を育てて発掘し、世の中に送り出したい」と意気込みを語った。