写真1●Echelon 2014の講演会場
写真1●Echelon 2014の講演会場
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写真2●Echelon 2014の展示会場
写真2●Echelon 2014の展示会場
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写真3●Launchpadの受賞者と審査員
写真3●Launchpadの受賞者と審査員
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 ベンチャー企業を対象とした専門イベント「Echelon 2014」が、2014年6月10日と11日の両日にわたって行われた(写真1、2)。

 主催は、シンガポールのメディア企業「e27」で、2010年の第1回開催以来、毎年行われており、今回が5回目の開催となる。参加者は年々増え続けており、2012年の参加登録者数は1000人だったが、今回は1700人という。展示会場にブースを構えるベンチャー企業数も急増しており、2012年は52社だったが、2013年は90社、2014年は120社に達した。

 参加者の中心は、東南アジアのスタートアップや投資家である。出展者の本社所在地の内訳は、地元シンガポールの20社を筆頭に、日本とタイ、香港がそれぞれ7社、フィリピンと台湾が5社と続く。

 講演としては、「マーケットプレイス・ビジネスの構築方法」といった普遍的なテーマもあれば、「東南アジアにおけるアプリトレンド」のような調査報告、シリコンバレーで実績を積んだベンチャー企業の失敗体験報告、ビットコインやゲームなど特定テーマとしたパネルディスカションなど多彩なセッションが用意されている。

 初日の最後のプログラムである、「Launchpad」(発射台の意味)イベントには、各地域の予選を勝ち抜いた10社が登壇した(写真3)。今年は180件の応募があり、12カ国で180件のピッチ(短時間のプレゼンテーション)が行われた結果、選ばれた企業である。
 登壇10社のうち、大賞には、タイのTaamkruが開発した知育アプリ「Taamkru」が選ばれた。Taamkruは、タイ語で「先生(Kru)に尋ねる(Taam)」という意味だという。

 Echelon 2014に協賛するベンチャー・キャピタル、グローバル・ブレイン賞を獲得したのは、台湾のiCHEF Information Consultingによる「iCHEF」。レストラン向けPOS(Point of Sales)およびオーダー管理システムを、iPad向けアプリとして実装した。

 参加者の投票によって決まるオーディエンス賞には、香港のAmbi Labによる「Ambi Climate」が選ばれた。Ambi Climateは、エアコンの運転状況をユーザーが快適に感じられるようカスタマイズし、しかも省電力で運転させるようにした、センサーとスマートデバイス向けアプリケーションを組み合わせたソリューションである。