米Microsoftと中国のインターネットセキュリティ企業、Qihoo 360 Technology(奇虎360科技)が提携したと複数の海外メディア(英Reuters米ZDNet)が現地時間2014年6月10日までに新華社通信の報道を引用して伝えた。

 両社は「モバイルインターネット」と「人工知能」に関して契約を結んだ。Microsoftのアジア太平洋地域における検索技術研究所、Microsoft Search Technology Center Asia(STCA)の関係筋の話によると、両社はまず、モバイルインターネット製品で連携を開始し、その後人工知能に関する技術交流を進めるという。

 Reutersによると、Qihoo 360 Technologyはセキュリティソフトウエア、モバイルアプリケーションストア、検索エンジンなどで知られる企業。今回の提携は、Microsoftが同社製品のセキュリティに対する厳しい監視に直面する中、伝えられたとReutersは報じている。

 同社製品を巡っては、中国の中央政府調達センター(採購中心)がWindows 8を搭載するコンピュータを中央省庁が購入することを禁ずると通達している(関連記事:中国当局に苦慮する米IT企業)。また国営テレビ、中国中央電視台(中国中央テレビ:CCTV)はニュース番組でWindows 8を取り上げ、同OSはセキュリティに問題があると非難した(関連記事:中国国営テレビ、ニュース番組で「Windows 8」を批判)。

 Reutersによると、Microsoftの元Chief Research and Strategy Officer(最高研究戦略責任者)で現シニアアドバイザーのCraig Mundie氏は6月の第1週、国務院新聞弁公室(State Council Information Office:SCIO)の高官と会い、インターネットセキュリティについて話し合ったという。