写真●eBay傘下の決済事業PayPalのDavid Marcus社長
写真●eBay傘下の決済事業PayPalのDavid Marcus社長
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 米Facebookと米eBayはそれぞれ現地時間2014年6月9日、eBay傘下の決済事業PayPalのDavid Marcus社長がFacebookに移ることを明らかにした(写真)。Marcus氏は6月27日にPayPalを辞任し、Facebookのメッセージング製品部門担当バイスプレジデントに就任する。

 Marcus氏は、2年余りにわたってPayPal社長を務めてきた。2011年に自身が立ち上げたキャリア決済サービス「Zong」をPayPalが買収した際に、モバイル決済事業のバイスプレジデントとしてPayPalに入社した。

 Marcus氏は「LinkedIn」への投稿記事で、FacebookのMark Zuckerberg最高経営責任者(CEO)のモバイルメッセージングに対する熱いビジョンに打たれ、Facebookに加わることを決意したと述べている。

 Facebookは、メッセージングを「当社サービスの中核であり、世界をよりオープンでつながるものにするという使命を達成するための鍵」と位置づけている。Facebookによれば、毎日約120億通のメッセージがFacebookに送信され、メッセージングアプリケーション「Messenger」の月間ユーザーは2億人を超えるという。

 米メディアの報道(Wall Street JournalNew York TimesForbesなど)によると、Marcus氏はFacebook内のメッセージングサービスとスタンドアロンのMessengerアプリケーションなどを統括するが、Facebookが今年買収を発表したメッセージングアプリケーション「WhatsApp」は対象に含まれない。Facebookは、買収後もWhatsAppを独立事業として維持することを強調している。ちなみに、WhatsAppの月間ユーザーは5億人を超える。

[発表資料(Facebookのプレスリリース)]
[発表資料(eBayのプレスリリース)]