写真●SkyOnDemand Premium Editionの概要(出典:NTTソフトウェア)
写真●SkyOnDemand Premium Editionの概要(出典:NTTソフトウェア)
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 NTTソフトウェアは2014年6月9日、Salesforce CRMなどのSaaS型アプリケーションと社内システムをデータ連携させる機能をクラウド型で提供するサービス「SkyOnDemand」の上位エディション「Premium Edition」(PE)を発表した(写真)。6月10日から販売開始する。SkyOnDemand PEでは、大規模システムに合わせて、国内のクラウド基盤を使い、ユーザーごとに専有の領域を用意する。

 SkyOnDemandは、システム同士をデータ連携させるEAI機能をクラウド型で提供するサービスである(関連記事:NTTソフトがSalesforceと連携するためのEAI機能をSaaS形式で提供)。典型的な用途は、Salesforce APIを使って社内システムとSalesforceとの間で顧客データなどをやり取りすること。標準で提供する連携アダプターを介すことで、Google AppsなどのSalesforce以外のSaaSアプリケーションともデータ連携できる。

 今回の上位版(PE)は、通常版と比べてクラウド基盤とVPNを強化した。具体的には、クラウド基盤としてNTTコミュニケーションズ(NTTコム)の「BizホスティングEnterprise Cloud」を使うようにした。これに対して通常版では外資系(ベンダー名は非公開)の基盤を使う。一方、VPNの強化では、SkyOnDemandとSalesforce CRMとの接続にNTTコムの「Salesforce over VPN」を使うようにした。これに対して通常版では、ユーザー企業とSkyOnDemandとの接続部分も含めてVPNはオプションという扱いだった。

 価格(税別)は、上位版(PE)が月額12万円からで、通常版が月額7万円から。初期費用は上位版(PE)と通常版ともに60万円から。

既存のEAIツールをSaaS化

 なお、SkyOnDemandの開発会社は、Salesforceの導入コンサルティングなどを手がけるテラスカイである。SkyOnDemandは、テラスカイのEAIソフト「DCSpider」をSaaS化したサービスであり、DCSpiderはアプレッソの汎用EAIソフト「DataSpider」をSalesforce連携に特化させたツールである。

 SkyOnDemandでは、データの転送手段として、WebDAVファイル共有、ファイル転送(FTP/HTTP)、Webサービス(REST/SOAP)、メール(SMTP/POP)---を利用できる。データ変換/加工では、数値の四則演算や四捨五入、文字列の全角/半角変換やNull(空白)の削除といった各種の変換/加工ができる。データ変換の駆動トリガーは、スケジュール設定やインターバル設定、HTTPリクエストによる駆動、ファイルの更新をトリガーとした駆動などが可能である。