画面1●サイボウズ「kintone」のプラグイン一覧
画面1●サイボウズ「kintone」のプラグイン一覧
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画面2●「Box」のプラグインでフォルダーとkintoneのデータレコードの連携を設定するところ
画面2●「Box」のプラグインでフォルダーとkintoneのデータレコードの連携を設定するところ
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 サイボウズは2014年6月8日、業務Webアプリケーション構築クラウドサービス「kintone(キントーン)」をアップデートした。他のアプリケーションとの連携を容易にする「プラグイン」機能を実装したのが大きなポイントである。

 第1弾として、公式プラグイン二つを提供開始した(画面1)。一つは企業向けストレージサービス「Box」(関連記事:企業向けストレージサービス「Box」の日本語版が開始、三菱地所などが導入)との連携プラグインで、Boxに保管しているフォルダーをkintone上のデータと連携させられる。

 もう一つは問い合わせ対応業務クラウドサービスの「Zendesk」(関連記事:ヘルプデスク業務のクラウドサービスプロバイダー、米ゼンデスクが日本に本格参入)との連携プラグイン。Zendesk上で保管している問い合わせ案件をkintoneとリンクさせることで、顧客データベースなどの社内情報と連動した業務システムを作りやすくなる。

 kintoneではもともとJavaScriptなどを使って既存の業務システムやクラウドサービスと連携させる機能がある。ただし、既存システムやクラウドサービスに仕様変更があった場合は、その都度kintoneのJavaScriptを変更する必要があるなど、保守性に難があった。

 プラグインはこれを解消するもので、連携先のシステムに変更があった場合は最新のプラグインを利用すれば済むようになる。JavaScriptコードを書かなくても、GUI(グラフィカル・ユーザーインタフェース)の画面で操作するだけでデータ連携を設計できるメリットもある(画面2)。

 もっとも、さまざまな開発者から豊富にプラグインが提供されなければカスタマイズの容易さは実現しない。第1弾のプラグイン二つはサイボウズが独自に開発しており、今後もサイボウズが開発したプラグインを提供していく。

 さらに今後、サイボウズ以外の第三者がプラグインを自由に開発できるように機能拡張や情報開示をしていく方針だ。現在、悪意のあるプラグインが出回らないようにセキュリティ上のガイドラインを整備しているところで、2014年秋にもプラグイン開発を自由化する方針だ。

サイボウズの発表資料