図●システム障害を告げるJALのウェブサイト(一部)
図●システム障害を告げるJALのウェブサイト(一部)
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 日本航空(JAL)の運航管理システムで2014年6月5日午前9時15分、トラブルが発生した。システム障害の影響で午後4時30分現在、国内線150便が欠航したほか、最大2時間以上の遅れが生じている。JALによると、「現時点で復旧の見込みは立っていない」という。

 運航管理システムの一つである「重量管理システム」で障害が発生した。同システムは、航空機の乗客や貨物、燃料の重量や重心位置を管理する。発着陸における機体のバランスを保つためのシステムだ。

 同システムは、搭乗手続きで使う「チェックインシステム」や貨物の管理システムなどから、航空機ごとの搭載重量データを取り込み、最適な搭載計画を立てる。乗客の搭乗や給油が完了した後、航空機の搭載重量のバランスが取れているかを判定する。

 重量管理システムに障害が発生している現在、機体のバランス計算に関するスキルを備えた担当者が手作業で一連の業務を進めている。その業務は1便あたり15~20分かかるため、遅延や欠航につながっているという。