写真●次期モバイルOS「iOS 8」
写真●次期モバイルOS「iOS 8」
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 米Appleは現地時間2014年6月2日、次期モバイルOS「iOS 8」を発表した(写真)。各種アプリケーションを向上し、デバイス間の連携を強化したほか、健康管理などの新たなアプリケーションを追加した。一般向けリリースは今秋を予定している。

 「Photos」アプリケーションでは、 編集ツールを使って光や色の調整などが手軽に行える。「iCloud Photo Library」との連携により、すべての調整はクラウドを介して自動更新され、所有する全デバイスに反映される。どのデバイスでも同様に、写真の検索や整理が行える。

 「Messages」アプリケーションでは、音声やビデオを手軽に記録して添付できる「Tap to Talk」機能を追加した。グループのやりとりで、会話参加者の追加・退出が可能になった。会話内の写真やビデオすべてを手軽に閲覧でき、1度に複数の写真やビデオを共有できる。時間を限定して、位置情報を共有することも可能。

 新たな「Health」および「HealthKit」は、さまざまな健康関連アプリケーションやフィットネスデバイスからの情報をまとめ、分かりやすく表示する。健康管理や運動能力強化に役立てられる。

 「QuickType」キーボードは予測機能が向上した。文脈を判断して、単語や文節候補を提示する。「Family Sharing」は最大6人をサポートし、家族間でフォトストリームやカレンダー情報、購入決済などを共有できる。

 「iCloud Drive」を使って、どの所有デバイスからも安全にファイルを保存し、アクセス・編集できる。無料で5Gバイトまで利用可能。

 そのほか「Mail」「Spotlight」などの使い勝手を向上し、「iPhone」「iPad」「Mac」間での作業継続を可能にする「Handoff」機能を追加。また、企業向けのセキュリティと管理機能を強化した。

 Appleは同日、iOS 8のベータ版を、開発者プログラム会員に提供を開始した。正式版は秋に無償リリースする予定。「iPhone 4s」「iPhone 5」「iPhone 5c」「iPhone 5s」「iPod touch(第5世代)」、「iPad 2」「iPad Retinaディスプレイ」「iPad Air」「iPad mini」「iPad mini Retinaディスプレイ」で利用可能。

 iOS 8のソフトウエア開発キット(SDK)も、同日開発者向けに公開。4000以上の新たなAPIを提供し、サードパーティ製アプリケーションが「Touch ID」やHealthKit、「HomeKit」を利用できるようにする。「Notification Center」へのウイジェット追加なども可能になる。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]