情報処理推進機構(IPA)は2014年6月2日、スマートフォンを狙ったワンクリック詐欺が増えているとして注意を呼びかけた。覚えのない登録完了画面などが表示された場合には、慌てて連絡を取ったり、お金を振り込んだりしないことが重要だとしている。
ワンクリック詐欺とは、Webページ中の画像やリンクをクリックしただけで有料会員に登録されたとして、料金を請求するネット詐欺のこと。ワンクリック架空請求やワンクリック料金請求、ワンクリック請求などと呼ぶこともある。
PCユーザーを狙ったワンクリック詐欺は以前から相次いでいて大きな被害を及ぼしている。ところが最近では、スマートフォンを狙ったワンクリック詐欺が増加しているという。
例えば2014年4月と5月に、IPAに寄せられたワンクリック詐欺の相談件数は計593。そのうちスマートフォンを狙ったワンクリック詐欺の相談件数は162件で、全体の約3割を占めた(図1)。
そこで今回、IPAでは、スマートフォンを狙ったワンクリック詐欺の手口や対策を解説し、被害に遭わないように注意喚起した。
PCを狙ったワンクリック詐欺では、ウイルス(マルウエア)を使った手口が一般的になっている。動画を閲覧するためのソフトや動画ファイルに見せかけてウイルスを実行させて、Windowsの設定を変更。PCの画面上に「登録完了画面」や「料金請求画面」などが表示されるようにして、PCを著しく使いにくくする(図2)。