米Microsoftが心拍数などを計測するスマートウォッチを準備していると、複数の米メディア(InformationWeekCNETなど)が米Forbesの記事を引用して、現地時間2014年5月30日までに伝えた。

 それによると、Microsoftのスマートウォッチは形状が韓国Samsung Electronicsの「Gear Fit」に似ている。フルカラーのタッチスクリーンを備え、大きさはチューインガム(板ガム)の半分程度。バッテリーの持続時間は2日という点もGear Fitと同じ。ただし、Gear Fitはユーザーが心拍モニターのスイッチを入れる必要があるのに対し、Microsoftの端末はその必要がなく、昼夜を通して継続的に計測し続けるという。さらに大きな特徴は、Windows Phoneだけでなく、iPhoneやAndroid搭載スマートフォンと連携する可能性があることだと、Forbesは伝えている。

 Forbesによると、こうしたクロスプラットフォーム戦略はSatya Nadella最高経営責任者(CEO)の方針に沿ったもの。同氏は就任以降「Office」をiPadに対応させるなど、ライバルプラットフォームで動作する製品の開発を進めている。クロスプラットフォーム戦略はMicrosoft製ソフトウエアのエコシステム(生態系)に悪影響を及ぼすが、スマートフォン市場でWindows Phoneが苦戦している現状で、理にかなっているとForbesは伝えている。

 また、先ごろSamsungが、生体データに関するオープンなソフトウエアプラットフォーム「Samsung Architecture for Multimodal Interactions(SAMI)」を発表したが、Microsoftも同様の取り組みを始める可能性があるという(関連記事:Samsung、健康管理向けリストバンド「Simband」を披露)。

 Forbesによると、Microsoftのスマートウォッチの発売時期は不明だが、同社は今夏の発売を目指している。ソフトウエアプラットフォームの開発には、「Kinect」部門の光工学エンジニアのほか、デザイナー、データサイエンティストなどが携わったという。

 なおMicrosoftのスマートウォッチを巡っては先ごろ、同社が関連特許を出願していたことが明らかになったと伝えられた(関連記事:Microsoftのスマートウォッチ構想、公開された特許で明らかに)。