画面●JR東海が実証実験を始める「N700コンテンツラウンジ」
画面●JR東海が実証実験を始める「N700コンテンツラウンジ」
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 東海旅客鉄道(JR東海)は2014年5月29日、東海道新幹線の一部車両(N700A車両のうち5編成)で、乗客のスマートフォンなどにコンテンツを配信する新サービス「N700コンテンツラウンジ」(画面)の実証実験を始めると発表した。実験期間は6月1日から9月30日まで。

 N700A車両の車内にコンテンツ配信用のサーバーを設置。車内無線LANを通じて運行情報やニュース、バラエティ・アニメなどの動画コンテンツ、電子書籍・雑誌などを無料配信する。

 車内無線LAN(Wi-Fi)インフラを提供するNTTブロードバンドプラットフォームと、日本テレビ放送網が協力する。最新車両のN700A車両のうち5編成が東海道新幹線区間(東京駅~新大阪駅)を走行する時のみ利用できる。

 乗客は、Wi-Fi機能のある一般的なスマートフォン/タブレットやパソコンのWebブラウザーから利用できる(ただしパソコンでは動画コンテンツは閲覧できない)。該当車両に乗ると車内放送で案内され、「N700-Free-Contents」というSSIDが表れる。これに接続し、初回利用時に年代・性別・職業・メールアドレスを登録すれば利用できる。

 閲覧できるコンテンツは「日テレ NEWS24」、映画「フラガール」「秘密結社鷹の爪THE MOVIE」、アニメ「ガッチャマン」「ハクション大魔王」など。雑誌では「WEDGE」や「NHKラジオ英語」のほか、日経BP社の「日経WOMAN」「日経ビジネスアソシエ」「日経トレンディ」も閲覧できる。

 コンテンツ配信用サーバーは、飲料自動販売機撤去後のスペースに設置する。JR東海は自動販売機のスペースを活用して「車内無線LAN設備を活用したサービス向上の可能性について実験する」という方針を示していた。外部インターネットとの接続速度の制約が大きくサービス拡充が困難になっていた車内無線LANを活性化する狙いがある(関連記事:乗り物Wi-Fi大集合 岐路に立つ東海道新幹線の車内Wi-Fi)。