写真●富士通の山本正已社長
写真●富士通の山本正已社長
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 富士通は2014年5月29日、2017年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。2017年3月期の営業利益は2500億円と、2014年3月期実績の1472億円と比べ約7割増やす計画だ。富士通は2015年3月期決算からIFRS(国際会計基準)を任意適用し、数字はいずれもIFRSベース。

 半導体や携帯電話端末などの構造改革に一定のめどがついたと判断し、成長戦略を強化する。記者会見した山本正已社長(写真)は「今投資をすれば、確実にリターンが得られる」と述べ、今後3年間で新規領域に2000億円を投資すると説明した。

 投資の内訳は次の通り。クラウドやモバイル、ビッグデータなど「ビジネスイノベーション」領域に1000億円、医療や農業など社会課題を解決する「ソーシャルイノベーション」領域に500億円、海外での人材育成やサービス基盤の強化につなげる「グローバルデリバリーの強化」が500億円である。

 営業利益目標の「2500億円は富士通にとって過去最高水準となりハードルが高いのは事実だが、成長戦略をしっかり実行していけば必ず達成できる」と、山本社長は強調した。