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 IT関連のニュースサイトなどにおいて、サポート切れのWindows XPに「Windows Embedded POSReady 2009」のセキュリティ更新プログラム(パッチ)を適用する方法が2014年5月27日以降紹介されていることについて、日本マイクロソフトは5月29日、日経コンピュータの取材に対して、適用しても保護を期待できないことや、システムが正常に動作しなくなる恐れがあることを明らかにした。

 Windows Embedded POSReady 2009とは、Windows XPをベースにした、POS(販売時点情報管理)端末向けの組み込みOS。Windows XPについては2014年4月9日にサポートが終了し、パッチは公開されなくなったが、Windows Embedded POSReady 2009は2019年4月までサポートされる。

 そこで今回、ある人物が、Windows XPをWindows Embedded POSReady 2009に見せかけて、Windows XPに有効だと思われるパッチを適用する方法を編み出し、IT関連のニュースサイトで公表した。この方法を使うと、Windows EmbeddedやWindows Server 2003向けのパッチが、Windows XPに適用されるという。

 この方法について、日本マイクロソフトに尋ねたところ、この方法で適用できるとされているパッチは、Windows EmbeddedやWindows Server 2003向けに作られたもので、Windows XPパソコンのユーザーを保護できるものではないとコメントした。

 また、これらのパッチはWindows XP上での検証を実施していないので、適用すると、Windows XPパソコンが正常に動作しなくなるなどの危険性があるという。このため、Windows XPのユーザーに対しては、Windows 7やWindows 8.1などの新しいOSに移行することをすすめている。