図1●トライアルの概要
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図2●連携企業および提供サービス・機能の一覧
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図3●トライアルの構成
図3●トライアルの構成
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図4●テレビ電話を通じて対面式でサポート
図4●テレビ電話を通じて対面式でサポート
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図5●離れて暮らす家族とも連携
図5●離れて暮らす家族とも連携
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図6●自治体や施設からの情報を配信・閲覧
図6●自治体や施設からの情報を配信・閲覧
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図7●健康管理サービスの取り組み
図7●健康管理サービスの取り組み
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 NTTぷららは、同社が運営する「ひかりTV」サービスのプラットフォームを通じて、2014年5月29日から約1カ月間、シニア世帯を対象にした「シニア向けスマートTV」サービスのトライアルを開始すると発表した。

 トライアルでは、NTT都市開発が運営するサービス付き高齢者向け住宅(サービス付き高齢者向け住宅「ウェリスオリーブ新小岩」)や、青森県上北郡七戸町に居住するシニア世帯を対象に、自宅のテレビを通じてエンターテインメントや暮らしサポートのサービスを提供する。七戸町におけるトライアルについては、NTT東日本青森支店が利用者のICTサポートを実施する(図1)。

 このサービスでは、自宅のテレビを通じて、簡単なリモコン操作でサービス提供事業者や自治体のオペレーターと対面式で、買い物、家事代行などのサービスの注文や、旅行、健康などの暮らしに関する相談をすることができる。こうした各種サービスの提供に向け、様々な企業と連携した(図2)。

 家族向けのコミュニケーション機能を備えており、リモコンの操作履歴を離れて暮らす家族にメールで伝える見守り通知サービス機能や、テレビ画面での写真共有、テレビ電話サービスなどが利用できる。

 さらに、自治体からのイベント情報、住宅施設からのお知らせなどがテレビ画面で閲覧できる。七戸町は、今回のトライアルで、テレビ画面を通じて年金や福祉について相談できる行政相談窓口サービスを準備した。

 トライアルサービスは、シニア宅のスマートTV(ひかりTVのセットトップボックスをカスタマイズ)、家族宅のスマートフォン、コールセンターが連携して提供する(図3)。

 サービスのカギとなるのが、テレビ電話を通じた対面式によるサポートである(図4)。「御用聞きコール」と称して、オペレータからサービスを利用するシニア宅へコールし、利用方法などを案内する。また、暮らしに関する様々な相談を受け付ける。買い物相談などでは、画面にチラシを表示して丁寧に説明しながら、オペレータが案内する。

 離れて暮らす家族との連携を想定し、家族の持つスマートフォーン用のアプリを用意する。例えば、リモコンの操作履歴などを離れて暮らす家族が確認できる「見守り通知サービス」を利用できる(図5)。開発したアプリでは、家族との写真共有や、テレビ電話などの機能も用意する。

 自治体などとの連携に向けて、自治体や施設からのお知らせを配信できる。また、STBのブラウザ機能を使い、テレビで自治体のホームページ閲覧も可能となる(図6)。

 健康管理サービスとして、血圧計で測定した血圧グラフをテレビで確認できる。離れた家族もスマートフォンのアプリで血圧を確認できる(図7)。今回は、血圧計のデータをいったんスマートフォン経由で取り込む形にしたが、将来的には無線LANあるいはBluetoothで血圧計とSTBが直接連携する形態がありそうだ。

 今後、トライアル参加の各事業者は実施結果を踏まえ、「シニア向けスマートTV」サービスについて事業化を検討する。NTTぷららは、全国の自治体やサービス付き高齢者向け住宅などへの展開について検証していく。

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