2014年5月22日と23日の2日間、北海道札幌市内のホテルで、「Infinity Ventures Summit 2014 Spring」が開催された。
初日の午前中は、IVS初の試みとして、海外のITベンチャー企業が事業内容などを解説するプログラムが行われた。登場したのは6社の代表。日本での市場開拓や資金調達など、さまざまなパートナーを探す目的で、それぞれ自社の事業についてアピールした。
ゲームプレイを録画して共有できる
最も目立ったのは、KamcordでCEOを務めるMatt Zitzmann氏の発表。同社は、米国カリフォルニア州で2012年に設立された、モバイルゲーム関連企業。主にモバイルゲームの開発者向けに、ユーザーがゲームをプレイしている様子をバックグラウンドで録画するSDKを提供している。
Zitzmann氏は「スクリーンキャプチャーの技術を使って“録画”する。スマートフォンでもタブレットでも見られる。これによって、ゲームのスピードが遅くなることはない」と説明する。
自分がハイスコアを出したときの動画などを、オンラインでKamcordのプラットフォームやソーシャルメディアに投稿して、ゲーム仲間とシェアできる。もちろん、他のユーザーのゲームプレーに対して、facebookやTwitterなどを通じて、いいね、フォロー、コメントもできる。Zitzmann氏は「プラットフォームとして楽しめるコミュニティで、インスタグラムのようなもの」と説明した。
また最近、ストリーミングでも同様の行為ができるように機能を拡張した。同じゲームをやっている仲間どうしで“共有”することで、プレイを見せ合えるようになった。
2012年11月にリリースした当時は、1カ月の動画数が3000程度だったが、1年半後の現在は300万~400万と約1000倍になったという。「1分ごとに1時間分のゲーム動画がアップロードされているが、これはまだYouTubeの1%程度(YouTubeは1分ごとに約100時間分アップロードされていると言われている)。これを、2015年には15%程度まで持って行きたい」(Zitzmann氏)。