写真1●ガートナー リサーチ リサーチ ディレクターのリサ・カート氏
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写真2●データサイエンスチームに必要な3つのスキル
写真2●データサイエンスチームに必要な3つのスキル
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 良いデータサイエンスチームを作るための条件に、3つの重要なスキルがある――。

 ガートナー リサーチ リサーチ ディレクターのリサ・カート氏は2014年5月23日、都内で開催された「ガートナー ビジネス・インテリジェンス&情報活用 サミット2014」でこう強調した(写真1)。

 カート氏は、「データ・サイエンス・チーム編成の要締」と題したセッションに登壇。主要なデータサイエンス手法や、データサイエンスチームの編成を成功させるための方法について解説した。

 カート氏は冒頭で、データサイエンスで広く使われている回帰分析や親和性分析などの手法を紹介。米アマゾン・ドット・コムが手掛けるEC(電子商取引)サイト「Amazon.co.jp」などでデータサイエンスが活用されていることを例にとり、データサイエンスの重要性を強調した。

 続いてカート氏は、良いデータサイエンスチームを作るためには3つのスキルが必要だと説明(写真2)。「一つめは、複雑な大量のデータを扱える『データ管理』のスキル。二つめは、様々な問題に対して適切な手法を用い、モデル診断ができる『アナリティクス・モデリング』のスキル。三つめは、分析結果をビジネスの意思決定に生かせる『ビジネス分析』のスキルだ」(カート氏)。

 一方、こういった全てのスキルを持ったデータサイエンティストはいないとした上で、「強固なデータサイエンスチームを作るには、互いのスキルを補完し合えるメンバーを集める必要がある」(同)と説明した。

 「データサイエンティストは様々なバックグランドを持ち、分析手法も人によって多種多様だ。だが、データからナレッジを引き出すという共通目標さえ認識していれば、チームとしてうまく機能する。このことを、今後データサイエンスチームを編成する際に生かしてほしい」とカート氏は述べ、講演を締めくくった。