写真1●アップダイナミクス ジャパン 代表 中川寛氏
写真1●アップダイナミクス ジャパン 代表 中川寛氏
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写真2●米アップダイナミクス 創業者 兼 最高経営責任者 ジョティ・バンサル氏
写真2●米アップダイナミクス 創業者 兼 最高経営責任者 ジョティ・バンサル氏
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 米アップダイナミクスは2014年5月23日、日本法人「アップダイナミクス ジャパン合同会社」を設立し、同日より日本国内で営業を開始したと発表した。

 アップダイナミクスは、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)ソフトウエアの開発および販売を行う企業。2008年に設立され、同社のAPMソフトウエア「AppDynamics Pro」はすでに世界で1200以上に導入されている。アップダイナミクス ジャパン 代表の中川寛氏(写真1)によると、日本でも既に2年前より販売を開始しており、現時点でパートナーが4社、顧客数は50社以上にのぼるという。

 日本法人は2013年12月25日に設立された。英国、オーストラリアに次ぐ現地法人で、ほかにもシンガポール、インドにオフィスを開設している。日本法人はセールスチームとテクニカルチームで構成され、直販は行わずパートナー経由でビジネスを展開する。日本法人におけるAppDynamics Proの提供は、5月23日よりパートナーを通じて開始する。

 中川氏は、「関東のみならず関西でも同時に事業を展開する」と強調。今後3年間でパートナーを10社まで増やし、日本での導入企業数を240社まで拡大する予定だという。

 APM製品は、ヒューレット・パッカードやCA Technologies、IBMなどの大手も提供しており、米アップダイナミクス 創業者 兼 最高経営責任者のジョティ・バンサル氏(写真2)もアップダイナミクス設立前にはCA Technologiesにて開発に携わっていたという。そのバンサル氏は、AppDynamics Proの優位性が、アプリケーションにおけるトランザクションの相関性を可視化している点にあると説明する。

 「次世代のアーキテクチャーでは、何千ものサーバーが相互につながり、数え切れないほどのトランザクションが発生する。これからはサーバーを管理するのではなく、トランザクションを管理し、それがいかに収益に結びつくかに着目する必要がある」(バンサル氏)

 具体的には「最近の複雑なアプリケーションは、いくつものソフトウエアシステムを介してサービスを提供するが、AppDynamics Proではそれぞれのサービスにどれくらいの時間がかかっているのか複数のサービスにわたって分析し、ボトルネックを見つけることができる」(バンサル氏)のだという。導入も容易で、「他社製品では導入に4カ月から半年かかるが、AppDynamics Proはアプリケーションの環境を自動で理解し、手動で設定する必要がないため、1時間以内に使えるようになる」としている。