2014年5月21日、インターネットによるハードウエアの変革をテーマにした専門イベント「Solid 2014」がサンフランシスコで開幕した(写真1)。主催は、「Web2.0」提唱で知られるメディア企業のオライリーメディア。
今回のイベントでは、MITメディアラボの伊藤穣一所長が議長を務めるほか(写真2)、同ラボから、「タンジブル・インタフェース」などで知られる石井裕氏ら数人が、登壇者やプログラム委員として名を連ねている。ハードウエア開発やデザイン分野に強みを持つMITの文化と、ネットビジネスで強みを持つシリコンバレーという、東西文化の融合から新しいものづくりを推進しようという狙いがうかがえる。
MITメディアラボといえば、1990年代に初代所長のニコラス・ネグロポンテ氏が「アトムからビットへ」という指針を掲げ、デジタル技術がもたらすであろう破壊的な革新を予言した。主催者としては、MITメディアラボとともに「ソリッド」(固体)という新しいキーワードを掲げることで、新しい時代が到来したことを周知し、この分野への関心を高めようという狙いもあるのだろう。