AMDは2014年5月20日、組み込み向けの新プロセッサーとして第2世代のRシリーズを発表した(写真1)。最新のパソコン向けプロセッサーと同じく、CPUコアに「Steamroller」モジュールを採用し、「GCN(グラフィックス・コア・ネクスト)」のグラフィックス機能を統合した。TDP(サーマル・デザイン・パワー、熱設計電力)は従来と同じ17Wと35Wだ。

写真1●組み込み向けの新プロセッサー、Rシリーズ
写真1●組み込み向けの新プロセッサー、Rシリーズ
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 新しいRシリーズは、「Bald Eagle」との開発コード名で呼ばれていた製品。第1世代のRシリーズは、CPUコアが「Piledriver」でグラフィックス機能が「Radeon HD 7000」シリーズだったが、第2世代は両方の設計を一新した。これにより組み込み向けでは初めて「HSA(ヘテロジニアス・システム・アーキテクチャー)」に対応したプロセッサーとなった。製造プロセスは28nm。前世代のRシリーズは32nmで製造していた。今回AMDは5モデルを発表した(表1))だ。

表1●AMDの組み込み向けプロセッサー、第2世代Rシリーズの主な仕様
GPUはグラフィックス機能の種類を示す。動作周波数の「最大」はブースト機能が有効になったときの最大動作周波数。メモリーはデュアルチャンネル対応
製品名CPU動作周波数
(最大)
GPU動作周波数
(最大)
TDP対応メモリー
RX-427BB4コア2.7GHz
(3.6GHz)
R7(8コア)600MHz
(686MHz)
35WDDR3-2133
RX-425BB4コア2.5GHz
(3.4GHz)
R6(6コア)576MHz
(654MHz)
35WDDR3-1866
RX-225FB2コア2.2GHz
(3GHz)
R4(3コア)494MHz
(533MHz)
35WDDR3-1600
RX-427NB4コア2.7GHz
(3.6GHz)
35W未定
RX-219NB2コア2.2GHz
(3GHz)
17WDDR3-1600