写真●HP Officejet Enterprise Color MFP X585の外観
写真●HP Officejet Enterprise Color MFP X585の外観
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 日本ヒューレット・パッカードは2014年5月15日、インクジェット方式を採用した複合機の中ではハイエンドに位置する新製品「HP Officejet Enterprise Xシリーズ」(写真)を発表した。5月29日に販売開始する。既存製品「HP Officejet Pro Xシリーズ」と比べ、印刷ジョブの暗号化やユーザー認証など、大企業で必要になるセキュリティ機能を強化した。

 HP Officejet Enterprise Xは、インクジェット方式を採用した複合機である。特徴は、インクジェット方式でありながら、既存製品のHP Officejet Pro Xと同様に、印刷スピードが最速で1分当たり70枚と高速なこと。一方で、レーザー方式を採用した同一価格帯の複合機と比べて、ランニングコストを最大で半分に減らせるとしている。

 既存製品のHP Officejet Pro Xとの主な違いは、セキュリティ機能を強化したこと。具体的には、プリンタードライバーとの組み合わせによる印刷ジョブの暗号化、PIN入力による暗証番号プリント、各種のユーザー認証(Windows認証、Kerberos認証、LDAP認証)といった機能を搭載している。

 製品は、複合機2モデル「X585f」「X585z」と、プリンター機能に特化した機種1モデル「X555dn」で構成する。複合機2モデルは8インチのカラー液晶タッチスクリーンを搭載しており、スキャン文書のプレビューや編集などができる。複合機の上位モデル「X585z」ではスキャン機能を強化している。具体的には、両面同時スキャンが可能な両面ADF(原稿自動送り装置)やOCR(光学式文字読み取り)機能を搭載できるほか、スキャンデータをSharePoint 2010に直接送信できる。

 価格(税別)は、複合機の下位版「X585f」が27万8000円。複合機の上位版「X585z」が32万8000円。プリンター機能に特化した「X555dn」が14万8000円。