インヴェンティットは2014年5月15日、SaaS型のMDM(モバイルデバイス管理)サービス「MobiConnect for Business」の新版「バージョン17」を発表、同日提供を開始した。新版では、iOSアプリを企業が一括購入できる仕組み「Volume Purchase Program」(VPP)と、Windows 8.1が標準で備えるMDM連携機能「Open MDM」を使えるようにした。

 MobiConnect for Businessとは、スマートデバイス(iOS/Android)とWindows 8/8.1端末を対象としたMDMサービスである。管理サーバー機能を年額制のSaaSとして提供する。管理対象デバイスには、原則として専用のエージェントをインストールして使う。主な機能は、端末紛失時のデータ漏えい対策(リモートロック/消去)、インベントリー管理とソフトウエア配布、アプリケーションの利用制限、など。

 新版では、iOSアプリを企業が一括購入できるようにした。米Appleが提供するVPPと呼ぶ仕組みを利用する。これにより、企業内でまとめて購入したApp Storeのアプリケーションを、従業員にライセンスを割り当て利用させることが可能になる。割り当てたライセンスは、従業員が退職した際などに回収し、別の従業員に新たに割り当てることもできる。同機能を使うためには、オプションの「App Square」の契約が必要になる。

 新版ではまた、Windows 8.1が標準で備えるMDMの仕組み「Open MDM」と連携できるようにした。これにより、端末にMobiConnect for BusinessのエージェントをインストールすることなくMDM機能を利用できる。企業は、より容易にWindows 8.1の端末管理ができるようになる。

 MobiConnect for Businessの価格(税別)は、初期料金として企業アカウント登録料が3万円かかる。利用料金は、機能をリモートロックや遠隔設定に限定した最安価の「BYODプラン」(AndroidとWindows向けに提供)が1台当たり年額1200円。リモート消去が可能な「Entryプラン」が1台当たり年額1800円。リモート消去に加えて遠隔設定が可能な「Basicプラン」が1台当たり年額2400円。フル機能の「Standard」プランが1台当たり3000円。