写真●LanScope Cat Ver.8.0の画面
写真●LanScope Cat Ver.8.0の画面
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 エムオーテックス(MOTEX)は2014年5月14日、クライアント管理ソフトの新版「LanScope Cat Ver.8.0」(写真)を発表した。5月28日から出荷する。新版では、管理サーバーをMicrosoft AzureやAWS(Amazon Web Services)などのIaaS型パブリッククラウドで運営するために必要となる機能群を追加した。価格(税別)は、37万6000円(10ユーザー)から。

 LanScope Catは、PC操作ログの監視といったセキュリティ機能に注力したクライアント管理ソフトである(関連記事:MOTEX、クライアント管理ソフト「LanScope Cat7」をWindows 8対応に)。監視/管理対象となるクライアントPCに専用のエージェントをインストールして使う。主な機能は、インベントリー情報(インストールアプリケーションなど)の収集とソフトウエア配布/更新、PC操作ログの収集、リモート操作によるヘルプデスク、などである。

 今回のVer.8.0は、2012年9月に出荷を始めた従来版「LanScope Cat7」からみてメジャーバージョンアップに当たる。新バージョンでは大きく、UIを作り替えて操作性を改善したほか、管理サーバーをパブリッククラウドのIaaS上にインストールして運用するために必要な機能群を追加した。動作検証済みのIaaSとして、Microsoft AzureとAWSを挙げている。

通信暗号化、プル型ファイル配信、ホスト名指定、でIaaSに対応

 IaaSで運用するために追加した機能は三つある。

 一つ目は、エージェントと管理サーバーとの通信を暗号化したこと。これにより、インターネット経由でも安全に利用できるようになった。

 二つ目は、インターネット上にある管理サーバーから社内LAN上にあるエージェントに対してファイルを配信する手段を追加したこと。具体的には、エージェントから管理サーバーに対して定期的にコネクションを張り、これを利用して配信する。

 三つ目は、管理サーバーの指定方法として、IPアドレスだけでなくホスト名を利用できるようにしたこと。これにより、IaaSのサーバーを指定しやすくなった。

 なお、同社では、IaaSやオンプレミスにインストールして使う通常版のLanScope Catのほかに、管理サーバーを月額制のSaaS型サービスとして提供する「LanScope Cloud Cat」も用意している(関連記事:エムオーテックスがLanScope CatをAzure上で提供、中小企業をターゲットに)。こちらは通常版とは異なり、機能を資産管理に限定している。