写真1●2014年夏のスマートフォン7機種とタブレット2機種のほか、携帯電話2機種、データカード1機種を発表した
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写真2●発表会で「最高のコミュニケーションを皆さまへ」とメッセージを掲げたNTTドコモの加藤薫代表取締役社長
写真2●発表会で「最高のコミュニケーションを皆さまへ」とメッセージを掲げたNTTドコモの加藤薫代表取締役社長
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写真3●発表会場では「リカちゃん」の音声を従来の3G方式とVoLTEで通話した際の違いを再生し、音質の高さをアピールした
写真3●発表会場では「リカちゃん」の音声を従来の3G方式とVoLTEで通話した際の違いを再生し、音質の高さをアピールした
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写真4●2014年度内には、最大225MbpsのLTE-Advancedのサービスを開始することも明らかにした
写真4●2014年度内には、最大225MbpsのLTE-Advancedのサービスを開始することも明らかにした
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 NTTドコモは2014年5月14日、2014年夏のスマートフォン7機種とタブレット2機種を発表した。LTE網を使って音声通話のデータを送受信するVoLTE(ボルテ、Voice over LTE)、災害時などに駆動時間をのばす非常用節電機能、60分で急速充電できる機能などに対応した。

 4K動画の撮影機能やノイズキャンセリング機能を搭載した「Xperia Z2 SO-03F」、0.3秒のオートフォーカス付きカメラを内蔵する「GALAXY S5 SC-04F」、精度の高い日本語入力機能を搭載する「ARROWS NX F-05F」、画面フレームの幅を狭くしたほかバックライトの改良で赤色の発色をより鮮やかにした「AQUOS ZETA SH-04F」などを揃えた。タブレットは7型で233gの「AQUOS PAD SH-06F」と10.1型で439gの「Xperia Z2 Tablet SO-05F」といずれも軽量とした。

 VoLTEは、上記のスマートフォン4機種とタブレット2機種が対応。6月下旬からサービスを開始する。従来の3G網を使った通話と比べて音声品質が向上する点がメリット。3G網では音声周波数帯域が300~3.4kHzだったところ、VoLTEでは50~7kHzに拡がり、よりはっきりと音声が聞こえるようになった。

 通信の経路をLTEから3Gに切り替える必要がないため、発信してから相手が着信するまでの時間も早くなる。発表会では従来の3G網では発信から着信までに7.5秒かかっていたところ、VoLTEでは2.66秒で接続できる様子を見せた。

 従来は音声通話とデータ通信を同時に使う場合は、データ通信が3Gでの接続となっていた。VoLTE対応端末では、音声通話時でも最大150MbpsのLTE通信が利用できる。

 山間部などでは3Gで接続できるものの、LTEの電波が届いていないという場所もある。その場合は、従来通りの3G網経由で音声通話ができる。音声通話をしながらLTEエリアから3Gエリアに移動した時には通信を自動で切り替える。この仕組はSRVCC(Single Radio Voice Call Continuity)と呼ばれる。通信が混雑しているエリアでは、音声通話のデータを優先送信するQoSの機能を基地局が備えている。

 動作する機能を最低限にすることで消費電力を低減する「非常用節電」機能、ACアダプターの電圧を急速充電時に5Vから9Vに切り替える「急速充電2」も一部機種を除いて搭載する。このほか、電子雑誌の定額読み放題サービス「dマガジン」やスマートフォンなどのアクセサリーや周辺機器を扱うブランド「docomo select」も発表した。