写真1●富士通 ネットワークビジネス戦略室 SDN推進室長代理の浦田悟氏
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 富士通は2014年5月9日、WAN向けのSDN(ソフトウエア・デファインド・ネットワーキング)製品群を、同日から発売すると発表した。発表会に登壇した富士通 ネットワークビジネス戦略室 SDN推進室長代理の浦田悟氏は、「我々のSDN製品は、既存のIPネットワーク環境を生かしつつ、徐々にSDNにマイグレーションできる点が強みだ」と、製品の特長を強調した(写真1)。

 同社は2013年5月に、データセンター向けのSDN製品群を発売しており、今回はそれに続く形で、WAN向けの製品群を発表した。発表した製品は、SDNコントローラーとして動作するソフトウエア「FUJITSU Network Virtuora NC(以下、Virtuora NC)」、パケット転送を行う仮想化ノードとして動作するソフトウエア「FUJITSU Network Virtuora SN-V(以下、Virtuora SN-V)」の2つの新製品と、機能を強化したネットワーク品質管理ソフトウエア「FUJITSU Network ProactnesII QM(以下、ProactnesII QM)」を加えた3製品。

 Virtuora NCは、ネットワークの構成情報を一元管理し、サービスごとに最適な通信経路を決定する。同社独自の経路設計エンジンによって、中継するノードの数や使用できる帯域幅など、多くの情報に基づいて最適な経路を決める。さらに、SDNの集中管理型ネットワークだけでなく、既存のIP通信機器による自律分散型ネットワークもハイブリッドで管理できるため、既存の環境を生かしつつ、徐々にSDNにマイグレーションできるという。販売価格は1300万円(税別)から。2014年6月から出荷を始める。