写真1●電子マネー「au WALLET」カードのレプリカを掲げるタレントの所ジョージさん。カードには「GEORGE TOKORO」とある。右はKDDIの田中孝司代表取締役社長
写真1●電子マネー「au WALLET」カードのレプリカを掲げるタレントの所ジョージさん。カードには「GEORGE TOKORO」とある。右はKDDIの田中孝司代表取締役社長
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 KDDIは2014年5月8日、カードにチャージして使うプリペイド式電子マネー「au WALLET(ウォレット)」をau契約者向けに提供すると発表した(写真1関連記事)。全世界のMasterCard加盟店約3810万店で支払いに使える。同日からWebサイトで先行申込受付を開始し、5月21日からサービスを始める。

 au WALLETはクレジットカードとは異なり、無料・無審査でau携帯電話かauひかり・auひかりちゅらを契約していれば誰でも申し込むことができる。カードへのチャージ方法は「auかんたん決済」(au電話料金と一括請求)、じぶん銀行、auショップ店頭での現金チャージ、クレジットカードからのチャージに対応し、いずれも手数料は無料。auかんたん決済ではオートチャージ設定もできる。

ポイント10倍還元キャンペーンも

写真2●au WALLETの申込・利用促進のために実施するキャンペーンの一覧
写真2●au WALLETの申込・利用促進のために実施するキャンペーンの一覧
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 au WALLETでは200円の利用につき1円分のポイントを還元する(還元率は0.5%)。セブン-イレブンやマツモトキヨシ、TOHO CINEMASなどの「ポイントアップ店」では2~10倍のポイントを還元する。

 KDDIは電子マネー市場に最後発で参入するという不利を補うため、さまざまなキャンペーンを実施して利用を促す(写真2)。申し込みだけで1000円分のチャージを付与したり、期間限定ながらセブン-イレブンで10倍ポイント還元(還元率は5%)を実施したりする。

 契約者数約4000万の顧客基盤を持つKDDIが電子マネー市場に参入したことで、少額決済市場の様相は一変することになる。クレジットカードや、交通系電子マネーなど既存の非現金決済との間で、ポイント還元率などについて激しい競争が起きる可能性がある。