写真1●2014年3月期連結決算を発表するソフトバンクの孫正義社長。「33年の最短期間で営業利益1兆円を達成した」。
写真1●2014年3月期連結決算を発表するソフトバンクの孫正義社長。「33年の最短期間で営業利益1兆円を達成した」。
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 ソフトバンクは2014年5月7日、2014年3月期(2013年度)連結決算(国際会計基準)を発表した。売上高は前年同期比108.2%増の6兆6666億5100万円、営業利益は同35.8%増の1兆853億6200万円と増収増益だった。売上高は過去最高、営業利益は9期連続の最高益。売上高、営業利益、純利益の全ての指標で、NTTドコモとKDDI(au)を上回った。

 決算説明会に登壇した孫正義社長は、「日本市場でこれまで営業利益1兆円を突破したことがある企業は、NTTとトヨタ自動車だけ。ソフトバンクは33年という最短期間で1兆円を達成した」とアピールした(写真1)。ただ「この数字に満足しているわけではなく、あくまで通過点にすぎない」と、さらなる成長に意欲を示す。

 売上高は2013年7月に買収した米スプリントの影響が大きく、約2兆6000億円の押し上げ効果があった。営業利益についてもガンホー・オンライン・エンターテイメントとウィルコムの子会社化に伴う一時益が約2539億円の押し上げ効果となっており、これを差し引くと前年同期比4%増(321億円増)になる。

 ただ、2015年3月期(2014年度)は一時益を含まず、営業利益1兆円超の目標を掲げる。「実質、2000億円を超える増益」(孫社長)を計画する。売上高についても従前の7兆円を8兆円に上方修正した。2014年1月30日に子会社化した米ブライトスターによる押し上げ効果を見込んだもので、利益面の貢献は「絶対額として小さく、キリのいい数字で上乗せするほどではない」(同)という。