中国Alibaba Group(阿里巴巴)は米国での新規株式公開(IPO)を申請した。同社が現地時間2014年5月6日に米証券取引委員会(SEC)に提出した書類(Form F-1)には上場先、IPO価格、株式数などは記されていないが、調達規模を最大10億ドルとしている。

 Alibabaは、1999年に現会長であるJack Yun Ma氏が杭州市で立ち上げた。「Alibaba.com」のほか「Taobao Marketplace(淘宝網)」「Tmall(天猫)」「Juhuasuan(聚劃算)」などを運営している。2013年におけるTaobao、Tmall、Juhuasuanのアクティブバイヤーは2億3100万人で合計取扱高は1兆5420億人民元にのぼる。

 2013年4~12月の9カ月間におけるAlibabaの総売上高は404億7300万人民元で、このうち82.7%をTaobao、Tmall、Juhuasuanの3サイトが創出した。

 モバイル経由の利用が増加傾向にあり、2013年10~12月におけるモバイル取扱高は全トランザクションの19.7%を占める。2012年10~12月のその割合は7.4%だった。

 また、IPO前の株式保有比率はソフトバンクが34.4%(約7億9800万株)、米Yahoo!が22.6%(約5億2400万株)、Ma会長が8.9%(約2億600万株)となっている。Yahoo!はIPO時に最大2億800万株を売り出す予定だが、ソフトバンクはIPO後も30%以上の株式を保持するという。

 米New York Timesによれば、Alibabaは最終的に調達規模を150億ドル~200億ドルに引き上げるとの見方もあり、2012年5月に160億ドルを調達した米FacebookのIPO以来の規模になる見込み。アナリストらはAlibabaの時価総額が1300億~2350億ドルになるとの見通しを示している。

[発表資料(SECへの提出書類)]