写真1●米EMC 会長兼CEO ジョー・トゥッチ氏
写真1●米EMC 会長兼CEO ジョー・トゥッチ氏
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写真2●ファミリー企業による“連合”
写真2●ファミリー企業による“連合”
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写真3●米DSSDのアンディ・ベクトルシャイム氏
写真3●米DSSDのアンディ・ベクトルシャイム氏
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 「インダストリーや会社が大きな変革期を迎えている今、ITやインフラの再定義が必要だ」。2014年5月5日(米国時間)に幕を開けた、米EMCの年次イベント「EMC WORLD 2014」。初日の基調講演に立った、会長兼CEO ジョー・トゥッチ氏は、今年のテーマ「REDEFINE(再定義)」を推進する意気込みを語った(写真1)。

 変革の背景にあるのは、情報量の急激な伸びである。トゥッチ氏は、モバイル、クラウド、ビッグデータ、ソーシャルネットワーキングの活用に言及し、情報が爆発的に増えている現状を説明。こうしたいわゆる“第3のプラットフォーム”の構築を推進していく姿勢を鮮明にした。

 EMCの推進体制としてトゥッチ氏が示したのが、ファミリー企業の力を集める「Federation(連合)」戦略だ。EMCは、アプリ開発を支援する「米Pivotal」、ソフトウエア・デファインド・データセンターを進める「米VMware」、セキュリティソリューションを提供する「米RSA」を傘下に収める(写真2)。「各社独自のマーケット戦略やエコシステムを維持しながら」(トゥッチ氏)、連合により、第3のプラットフォームを実現していこうというわけだ。

 基調講演の後半でトゥッチ氏は、フラッシュストレージを手掛ける「米DSSD」を買収し、新たにEMCファミリーに加えると発表。トゥッチ氏の紹介を受けた、DSSDのアンディ・ベクトルシャイム氏は「HadoopやSAP HANAなど、ビッグデータアプリケーションを高速に動かす製品を2015年をめどに製品化したい」と述べた(写真3)。

 ベクトルシャイム氏は米サン・マイクロシステムズの共同創業者として知られ、米アリスタネットワークスの会長を努めた経験もある。引き続き、DSSDの戦略アドバイザーをEMCで続けるとする。