写真●講演するセブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長兼最高執行責任者(COO)
写真●講演するセブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長兼最高執行責任者(COO)
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 「ラストワンマイルを制する者がオムニチャネルを制する」。セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長兼最高執行責任者(COO)は2014年4月24日、日本オラクルが都内で開いた「Oracle Industry Leadership Summit 2014」で、こう語った(写真)。

 村田社長は、店舗やネットといった多様な販売チャネルを駆使して商品・サービスを提供する「オムニチャネル戦略」の推進に当たって、国内に約1万8000ある店舗網や1900万人以上の顧客が「大きな優位性を持つ」という認識を示した。

 2013年9~10月には、セブン&アイの約50人の幹部が米国を視察し、オムニチャネル戦略について「かんかんがくがくの議論をした」(村田社長)。現在は社内に7つのワーキンググループを設け、商品メーカーの担当者も交えて議論を続けているという。

 村田社長はオムニチャネル戦略を成功させる鍵として、商品の受け渡しサービスの質の向上を挙げた。そのために、コンビニエンスストアのセブン-イレブン・ジャパンでバックルームの改革を進めていることを明かした。また、米国のコンビニ部門であるセブン-イレブン・インクが米アマゾン・ドット・コムと組んで、アマゾンの通販サイトで購入した商品をセブン-イレブンの店舗で受け取れるサービスを強化していることを紹介した。