ブレインパッドは2014年4月24日、予測やパターン分析などを自動で行うアプリケーションの開発・実行基盤ソフト「Skytree Server」の提供を開始すると発表した。

 Skytree Serverは、Hadoopなどで管理されている大量データを対象に、予測・パターン抽出・異常検知などを自動で行う機械学習アプリケーションを開発・実行できるようにする。提供開始に当たり、ブレインパッドは、Skytree Serverの開発元である米スカイツリーと販売代理店契約を交わした。

 ブレインパッドの佐藤清之輔取締役によると、米国でHadoopを採用する企業では、機械学習と組み合わせて予測やパターン分析を行っているケースが多いという。「そういった米国企業の取り組みを、日本企業が容易に実現できるよう、米国でも珍しい機械学習アプリケーションの開発実行基盤を提供することにした」と話す。

 Skytree Serverは、Hadoop上にある大量データを処理する仕組みと、予測やパターン抽出などの機械学習アプリケーションの開発に必要なプログラム部品群などからなる。特徴は大量データを高速に処理できるようにしたこと。数百万件といった大量の分析対象データを、数字の桁数を扱う「対数」のレベルに変換してデータ量を圧縮。その状態でも分析できる技術を開発することで実現させたという。

 スカイツリーのマーティン・ハックCEO(最高経営責任者)は「ある米国の大手金融機関では、機械学習を用いたある処理を、100サーバーで100分かけて行っていた。それをSkytree Serverに替えたところ、同じ処理を、サーバー1台を使い、8分で終えることができるようになった」という。

 ハックCEOは「米国では金融やネットといった業界のトップ企業が、競争力を高める狙いで機械学習を採用している。今後、2位、3位の企業も追随していくだろう」と話す。「日本でも、ブレインパッドの協力も得て、今後数年で、業界トップ企業に採用されるような実績を作っていきたい」と意気込みを語る。