野村総合研究所 アウトソーシング事業部 IT基盤イノベーション事業本部の鈴木明好グループマネージャー(中央)、同IT基盤インテグレーション事業本部 五十嵐嘉文マネージャー、TIS IT基盤サービス本部 データセンター統括部 程嶋直樹主査(左)
野村総合研究所 アウトソーシング事業部 IT基盤イノベーション事業本部の鈴木明好グループマネージャー(中央)、同IT基盤インテグレーション事業本部 五十嵐嘉文マネージャー、TIS IT基盤サービス本部 データセンター統括部 程嶋直樹主査(左)
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 TISと野村総合研究所(NRI)は2014年4月23日、2016年夏ごろに開業予定の新データセンターについて協業すると発表した。新データセンターは、2013年にNRIが取得した大阪府北部(北摂地域)の用地に建設する予定。

 今回の協業では、新データセンターの基本設計段階で両社のノウハウを反映させる。その後の建設や運用は、NRIが行う。

 両社は、互いの経験やノウハウを生かすことで、サービス面および経営面での相乗効果を狙う。サービス面では、様々な業界の顧客に対し、システムの特徴を踏まえた多様なサービスや、複数のセキュリティレベルのサービスを用意しやすくなる。経営面では、データセンター事業に関する投資リスクを分散させられるため、収益性の向上を図ることができる。

 このような形態にした理由について、野村総合研究所 アウトソーシング事業部 IT基盤イノベーション事業本部の鈴木明好グループマネージャーは、「意志決定の方法を複雑にすると、時間がかかるなどデメリットが生じる。スムーズな運営のために、基本的にはNRIが建設と運用を担当し、TISに貸し出すという形を採用した」と話す。

 協業の契約期間は30年以上(具体的な数字は非公表)。「一般的に、データセンターを他のデータセンター事業者に貸し出すデータセンター・イン・データセンターの場合、契約期間は1年程度と短い。今回のような30年超というのはかなり長い」(TIS IT基盤サービス本部 データセンター統括部 程嶋直樹主査)。