台湾HTCが韓国Samsung Electronicsの元マーケティング幹部を会長の顧問に迎えたと、米Bloombergが現地時間2014年4月18日に報じた。HTC広報担当者は米Wall Street Journalの取材に対して報道が事実であることを認めたという。

 HTCが採用したのはSamsung米国事業で最高マーケティング責任者(CMO)を務めたPaul Golden氏。同氏の「LinkedIn」アカウントのプロフィールページによると、Golden氏は2008年から2012年にSamsungに勤務し、ブランド戦略、広告、新製品投入戦略、PR、マーケットリサーチなどを指揮した。モバイル端末ブランド「Galaxy」を立ち上げ、Samsungの市場シェア拡大に貢献した。

 Bloombergが関係者から得た情報によれば、HTCとGolden氏はここ数週間で契約を結んだが、今のところ3カ月間の契約となっており、長期契約には至っていない。

 HTCは3四半期連続で営業損失を計上し、売上高と市場シェアは減少傾向を辿っている。同社は長い間、マーケティングが弱点であることを認めており、過去数年間でCMOが3人変わった。Cher Wang会長はより優れたマーケティングを通じた売上回復に意欲を見せており、今年3月に発表したスマートフォンの新製品「One M8」では英国人俳優Gary Oldman氏を起用したテレビコマーシャルを展開している。