写真●シロクの飯塚勇太社長
写真●シロクの飯塚勇太社長
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 サイバーエージェントは、若手の社員を幹部候補生として登用する新人事制度「CA18」を2014年4月からスタートさせた。従来8人の役員で構成していた役員会を18人に拡大。執行役員待遇の10人の幹部が、月に1度参加する。新たにCA18に加わるメンバーには、24歳の子会社社長も含まれる。

 従来の役員会「CA8」では、2年ごとに8人の役員のうち1~3人を入れ替えていた。役員の席を空け、新しいメンバーを登用することで、組織の活性化や社員のモチベーションを図るための施策だ。

 ただしグループの社員数が3000人まで増えた現在、若手が身近な目標としやすい人材登用制度が必要と判断。18人に拡大することに決めた。新たに加わる10人は、会社法で定められた執行役員とは異なるものの、事業の運営の権限などの面では同等の裁量を持つ。最初の1年は半期ごとに5人ずつを入れ替えるという厳しいハードルを課す。

 今回CA18に選抜された1人が、グループ会社シロク(東京・渋谷)の飯塚勇太社長。入社3年目の24歳だ。飯塚社長はサイバーエージェント入社前の採用内定期間中に、写真SNSの「My365」を立ち上げ、その運営会社であるシロクの社長に就任。「内定者が子会社の社長に」と話題を呼んだ。

 My365の収益化には苦戦したものの、2013年7月に業態を変換し、スマホアプリのプッシュ通知解析・配信サービスである「グロースプッシュ」を開始。半年で1000アプリに採用されるなどの実績を上げた。これが評価され、CA18への抜てきに至ったとみられる。サイバーエージェントは49社のグループ会社を擁し、飯塚社長を含め、3社のトップが今回CA18に登用された。