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 米Googleは現地時間2014年4月16日、同社の地図サービス「Google Maps」の画像認識アルゴリズムがいっそう向上したと発表した。新たなアルゴリズムについてまとめた論文(PDF文書)を公開している。

 Google Mapsは、Street View機能用に撮影した写真から番地を読みとり、既存の住所と関連づけ、正確な位置を特定している。これにより、ユーザーが検索した近隣のコーヒーショップや、来月宿泊するホテルなどの正確な位置を提示できる。

 Googleによると、同社のStreet ViewチームとreCAPTCHAチームの技術を使うことにより、90%の精度でStreet View画像の読みにくい番地を識別可能だとしている。

 reCAPTCHAはGoogleが2009年に買収した事業で、アカウント申込みなどの画面において、歪んだ文字の画像を示して入力を促し、入力者が人間か機械かを識別するためのCAPTCHAサービスを手がけている。

 Googleが新たなアルゴリズムでCAPTCHA判読実験を行ったところ、99%以上の精度で解読したという。この実験結果により、「歪んだ文字の画像から入力させることが、人間か機械かを判断する唯一の手段にはならない」とGoogleは指摘している。

 なおGoogleは、reCAPTCHAサービスでは歪んだ文字の画像への依存度を大幅に減らし、高度なリスク解析を実行することによって、セキュリティを強化していると強調した。

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