ビットコイン取引所「Mt.Gox(マウントゴックス)」を運営していたMTGOXは2014年4月16日、東京地方裁判所から同日、再生手続き開始の申立てを棄却する決定がなされたことを公表した。ビットコインの消失や預金残高の不足といった事実関係の調査が難航していること、具体的なスポンサー候補の選定作業に入れていないことから、東京地裁は再生計画案の立案は困難と判断した。

 MTGOXは今後、東京地裁が破産手続き開始を決定するのを待って、新たに選定される破産管財人のもとでビットコインや現金資産を債権者に配当する手続きに入るとみられる。MTGOXが運営していたビットコイン取引所は、適切なスポンサー候補者がいる場合には、事業の継承を検討することになるという。
 
 顧客がMTGOXに預けていたビットコインの残高は、引き続き同社サイトにログインすることで確認できる。ただし、この全額が破産手続きにおいて債権と認められるとは限らないという。仮に債権と認められたとしても、消失したビットコインの行方が明らかにならない限り、配当は債権額のごく一部にとどまりそうだ。