写真●CloudBridge 400およびCloudBridge 800の外観
写真●CloudBridge 400およびCloudBridge 800の外観
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 シトリックス・システムズ・ジャパンは2014年4月16日、パブリッククラウド(IaaS)や遠隔拠点を利用して社内LANの規模を拡大するためのゲートウエイ装置「CloudBridge」のラインアップを拡充し、ハードウエアアプライアンスとしては最もエントリーに位置する小規模ブランチオフィス向けの新機種「CloudBridge 400」(写真)を発表、同日提供を開始した。参考価格(税別)は、帯域2Mビット/秒の最小モデルで57万7500円。開発会社は米Citrix Systems。

 CloudBridgeは、(1)L2ネットワークをトンネルで結ぶブリッジ装置、(2)負荷分散装置(広域対応)、(3)WAN高速化装置---の三つの機能を兼ね備えたゲートウエイ装置である(関連記事:マクニカ、社内LANをIaaSで拡張する「Citrix CloudBridge」を出荷)。まず、L2ブリッジにより、複数拠点にまたがったLANセグメントを実現する。さらに、これらの上にあるサーバー機群に対してアクセス負荷を分散する。WANを介した広域負荷分散の体感速度を向上させる仕組みとして、WAN高速化機能を提供する(TCP最適化、データ圧縮/重複排除など)。

 動作形態として、物理アプライアンス版(CloudBridge 400/600/800/2000/3000/4000/5000)に加えて、仮想アプライアンス版(VPX 2/10/20/45)を用意している。パブリッククラウド(IaaS)の上に仮想アプライアンス版のCloudBridgeをプロビジョニング(配備)すれば、企業とIaaSの両方にCloudBridgeを設置できる。これにより、企業の拠点同士だけでなく、IaaSを使って企業のL2ネットワークを拡張できる。つまり、IaaSと企業にまたがったLANセグメントを運用できる。

ブランチオフィス向けのエントリー機種を刷新、最下位機種も追加

 今回、ブランチオフィス向けのエントリー機種を刷新した。既存のエントリー機種「CloudBridge 600」よりも安価な機種として、最安価機種のCloudBridge 400と、スペック的にはCloudBridge 600の後継に相当する「CloudBridge 800」の2機種を追加した。なお、CloudBridge 600とCloudBridge 800は、しばらくの間は併売する。

 主要な性能は以下の通り。既存のCloudBridge 600は、モデル(全3モデル)に応じて、帯域が1M/2M/10Mビット/秒、仮想デスクトップのHDXセッション数が10/20/100である。これに対して最下位機種のCloudBridge 400は全2モデルで、帯域が2M/6Mビット/秒、HDXセッション数が20/30である。CloudBridge 800は全3モデルで、帯域が4M/6M/10Mビット/秒、HDXセッション数が20/60/100である。なお、CloudBridge 400(57万7500円から)の上位機種となるCloudBridge 800の価格は、82万5000円から。

 なお、CloudBridgeは元々、米Citrix Systemsが2011年5月25日に発表した製品である(当時の製品名は、NetScaler Cloud BridgeおよびNetScaler Cloud Gateway)。現行ラインアップは2013年5月に発表しており、このタイミングでハードウエアアプライアンスのラインアップを増やした。