写真1●EXPLANNERアプライアンスサーバの外観(プラットフォームの一つであるExpress5800/R120e-1E)
写真1●EXPLANNERアプライアンスサーバの外観(プラットフォームの一つであるExpress5800/R120e-1E)
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写真2●EXPLANNER/Aiの画面イメージ(会計機能、出典:NEC)
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 NECは2014年4月16日、中堅企業向けERP(統合業務)ソフト「EXPLANNER/Ai」の会計機能と給与機能をアプライアンス化した製品「EXPLANNERアプライアンスサーバ」(写真1)を発表、同日販売を開始した。5月中旬から出荷する。アプライアンス化によって、従来は二週間程度かかっていた導入期間を最短で一日に短縮した。販売目標は今後3年間で300社。

 ERPの会計機能と給与機能をアプライアンス化したERP専用サーバー機である。1台の物理PCサーバー(Hyper-V仮想環境)の上に、ERPサーバー(EXPLANNER/Ai R3.09)とデータベースサーバー(Oracle Database 11g R2 Standard Edition One)の2台の仮想サーバーを搭載している。ERPのクライアントソフトもアプライアンス側で動作させ、これをターミナルサービスを介してシンクライアント(パソコンなどの画面情報端末)から利用する(Windows Serverのクライアントアクセスライセンスを標準で5人分含む)。

 アプライアンス化によって、システム導入時の作業負荷を削減した。OSやミドルウエア(仮想化ソフト、データベース管理システム)、ERPソフトをあらかじめインストールしてあり、動作環境の最適化や動作検証を施した形で提供する。これにより、システム導入期間を従来の二週間から最短で一日へと短縮できるとしている。

 プラットフォームとして利用する物理サーバーは、1Uラックマウント型の「Express5800/R120e-1E」または、より安価なタワー型の「Express5800/T110f-S」で、いずれもCPUは4コアXeon×1、メモリーは16Gバイトを搭載する。価格(税別)は、提供するERPの機能の組み合わせに応じて四種類を用意した(価格はタワー型の例)。(1)「会計基本モデル」は、214万円から。(2)「会計+手形+EXモデル」は、294万円から。(3)「会計+債権+債務モデル」は、414万円から。(4)「給与+個人情報モデル」は、234万円から。

 なお、EXPLANNER/Aiは、NECが2006年から提供している中堅企業向けERPソフトである(関連記事:NECが中堅企業向けERPの新版投入、グループで1000人の営業体制を整備写真2)。大きく、会計、販売、人事の3モジュールで構成する。これまでは、ソフトウエアの販売の他に、サーバー機能をSaaS型クラウドサービスとして提供する「EXPLANNER for SaaS」の形態も用意してきた。今回、提供形態を拡充し、アプライアンスとしても提供できるようにした。