セールスフォース・ドットコム日本法人が2014年4月16日、会長兼CEO(最高経営責任者)に、日本ヒューレット・パッカード(HP)の前社長である小出伸一氏を任命したと発表した(速報記事)。取締役社長兼COO(最高執行責任者)には、セールスフォース日本法人でこれまでシニア・バイスプレジデント兼エンタープライズ営業担当を務めていた川原均氏が就く。同社の代表取締役社長兼CEOだった宇陀栄次氏は取締役相談役となる。

 偶然かどうかは不明だが、宇陀氏、小出氏、川原氏の3氏はみな日本IBMの出身者である。3氏とも、日本IBM時代に要職に就くなど輝かしい経歴を持っているが、特に宇陀氏と小出氏は、その昔、日本IBM社長候補として名前が挙がる存在だった。

 ここ数年、日本IBMの存在感の低下が指摘されることもあるが、3氏とも、日本IBMが国内のIT業界をリードしていた“古き良き時代”を知り尽くしている。IBM出身の“猛者”3人が集結し、セールスフォース日本法人をどう強化していくのか。その経営方針は要注目である。