米Yahoo!は現地時間2014年4月15日、同年第1四半期の決算を発表した。会計原則(GAAP)ベースの売上高は11億3300万ドルで前年同期と比べ1%減少。提携企業に支払う手数料(TAC)を除くと10億8700万ドルで同1%増となる。

 GAAPベースの純利益は3億1200万ドルで前年同期比20%減少した。希薄化後1株当たり純利益は0.29ドルで同17%減少した。これらの数字にはリストラ関連費用600万ドルなどの特別費用が含まれる。

 特別費用を除いた非GAAPベースの場合、純利益は前年同期比4%減の4億200万ドル、希薄化後1株当たり純利益は同横ばいの0.38ドルとなる。

 ディスプレイ広告による収入は前年同期からほぼ横ばいの4億5300万ドル(TACを除いた場合は同2%増の4億900万ドル)。広告販売数は同約7%増加したものの、広告単価は同約5%低下した。

 検索広告収入は前年同期比5%増の4億4500万ドル(TACを除いた場合は同9%増の4億4400万ドル)だった。ペイドクリックは同約6%伸び、クリック単価は同約8%上昇した。

 Marissa Mayer最高経営責任者(CEO)は、TACを除く検索広告収入が9四半期連続で成長していること、TACを除くディスプレイ広告収入が2011年以降初めてプラス成長に転じたことを強調した。

 アナリストらの予測は、TACを除いた売上高が10億8000万ドル、特別費用を除いた1株当たり利益が0.37ドルだった。同日のYahoo!の株価は時間外取引で8%近く上昇した(米New York Timesの報道)。

 しかし、投資家の好意的な反応は、Yahoo!が24%の株式を保有する中国Alibaba Group(阿里巴巴)の好業績によるところが大きいと、複数の海外メディア(米Wall Street Journal英Financial Timesなど)は指摘している。Yahoo!が明らかにしたAlibabaの2013年12月期決算は、売上高が66%増の31億ドル、純利益は倍増の14億ドルだった。

 Alibabaは先月、米国での新規株式公開(IPO)を計画していることを明らかにしており(関連記事:Alibaba、Weiboが米国でのIPOに向け手続き開始---複数の海外メディアが報道)、年内にIPOを実施すると見られている。

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