東陽テクニカは2014年4月15日、IT機器のベンチマークテストをユーザー企業に代わって実施し、結果をレポートする会員制サービス「@benchmark」を発表(写真)、同日提供開始した。会員企業が持ち込んだIT機器の性能を、実際の使い方に沿って調べ、テスト結果を依頼企業名を伏せた形で会員間で共有する。会員登録料(税別)は、月額5万円(最低利用期間は6カ月)または年額55万円。初年度100会員の獲得を見込む。
IT機器(ネットワーク機器、サーバー/ストレージ、負荷分散装置など)の性能を、実際の使い方に則してテストするサービスである。カタログスペックからは分からない実際の運用環境における性能を調べる。会員企業は、自社の運用に合わせてパラメーターを設定済みのIT機器を持ち込んでテストを依頼する。テストに要する期間は、1週間から10日間程度。
ベンチマークの種類と測定項目については、テストを依頼した企業が想定しているテストを可能な限り実施するほかに、東陽テクニカが想定済みの典型的なテストを実施する(表)。こうして得られたテスト結果をもとに、依頼企業名を伏せたレポートを作成し、会員専用のWebサイトで公開する。レポートの作成/公開頻度は、1カ月に3件以上としている。
会員サイト上では、テスト結果レポートのほかに、テスト項目の解説コラムやテスト結果から読み取れる内容を解説するコラムを公開する。また、会員同士がコミュニケーションを図ったりディスカッションしたりするためのSNS機能も提供する。
これまで東陽テクニカでは、個別対応でIT機器のベンチマークテストを実施するSIサービスを提供してきた(価格は100万円から300万円程度)。今回は、ベンチマークの入り口となる月額5万円の簡易サービスとして、ベンチマークのノウハウを体系化した形である。
ベンチマークの種類 |
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スイッチ/ルーターのスループット性能測定 |
スイッチ/ルーターのレイテンシー測定 |
ソフトウエアスイッチ/ソフトウエアルーターの性能測定 |
OpenFlowスイッチの性能測定とFlowエントリーまでにかかる時間の測定 |
高負荷状態におけるネットワーク機器の消費電力測定 |
チケット予約サイトにおける同時アクセス数の限界測定 |
ストレージI/O性能の測定 |
負荷分散装置の性能測定 |
ファイアウォールの性能測定 |
SSL VPN接続数の性能測定 |
IPsec VPNトンネル数の性能測定 |
アナログ/VoIPコール処理数の性能測定 |
WAN高速化装置の導入効果測定 |
その他 |
測定項目 |
スループット |
最大転送レート |
レイテンシー |
TCPトラフィック帯域 |
新規セッションレート |
最大TCPコネクション保持数 |
書き込み/読み込み速度の測定 |
毎秒コール数 |
MOS値/R値(音声品質評価) |
実効消費電力 |
その他 |