インドの端末メーカーMicromax Informaticsが、同業の韓国Pantechの株式購入を検討していると、複数の海外メディア(米Wall Street Journal英Reutersなど)が現地時間2014年4月14日に報じた。

 韓国市場で第3位とされるPantechは、激しい市場競争に苦しみ、6四半期連続で赤字を計上している。米国や日本でもスマートフォンを販売しているが、昨年国内市場に集中する方針を決定したという。

 しかし韓国Samsung Electronicsおよび韓国LG Electronicsに対抗するのは難しく、今年2月に、債権銀行主導で経営再建を進めるプログラムの適用を申請。現在、再建手段を探るための調査が行われている。昨年9月30日時点で、負債は11億8000万ドルにのぼる。

 一方、インド市場で2位のMicromaxは、下位モデルが主流の国内市場でAndroid搭載端末などの低価格スマートフォンを提供している。Pantechのハイエンド技術を獲得し、国際市場への事業拡大を目指すと見られている。Micromaxには、米Sequoia Capitalや米TA Associatesなどが出資しており、今年2月にはWindows Phoneに関して、米MicrosoftとOEM契約を結んでいる。

 関係者からの情報によると、Micromaxは株式購入に関心があることをPantechにすでに伝えているという。ただし少数株の購入か、あるいは経営権の掌握を目指す規模かは定かではない。Pantechは、債権銀行9行が合計で37%の株式を保有し、12%を米Qualcommが、10%をSamsungが保有している。

 しかしMicromaxは取材に対し、「提携にしろ買収にしろ取締役会の承認が必要であり、現在Micromaxの取締役会ではそのような案件は検討されていない」と報道を否定した。

 またインドの英字新聞「Times of Indiaは、「Pantechから接触はあったが当社は強い関心を抱かなかった」とのMicromax役員の言葉を報じている。